プロの視点

十川 能行

保険仲立人(損保代93号・第13号)・社会保険労務士・ファイナンシャルプランナーCFP・1級FP技能士 日本保険仲立人協会理事株式会社アークインス 代表取締役・代表保険仲立人(近畿財務局長登録第2号)

「お客様の立場で常に最適な保険手配を行うためにベストを尽くす保険のプロとして、唯一、法的に認められた存在」

専門分野
企業保険
職種
首都圏中部圏関西圏
営業地域
保険仲立人(公認リスクコンサルティング)
強み・特徴
生損保ベストプラン

不動産投資オーナーのためのリスク対策 その2

不動産所有に関する賠償責任リスク

リスク対策ワンポイント

防ぎきれないリスクの解決策として保険は重要な役割を果たしますが、将来起こりうるリスクの発生率や損害額を減らす努力も必要です。すべてを保険に頼りきる事後対策方式ではなく、ロスコントロールを十分に行う事前対策方式を採用して事故の軽減を図ることが大切です。その結果保険料も下がり、間接的な費用も含めて全体のリスクコストも軽減できます。当然、投資不動産の収益率の改善がなされます。

保険仲立人はリスクマネジメントのコンサルタントかつ「お客様の立場で、常に最適な保険手配を行うためにベストをつくす保険のプロとして、唯一、法的に認められた専門家」です。

賠償責任リスク

不動産所有による賠償責任リスクは、通常の事業会社のリスクに比べて範囲は限られますが、建物賃貸に起因する特有のリスクも起こります。施設に起因する賠償責任リスクとは、建物などの「施設」を所有・使用・管理することにより、他人に損害を与える法律上の賠償責任リスクのことです。建物の欠陥や、管理の不備で生じた偶然な事故、または、業務遂行中の不注意で生じた偶然な事故で法律的な損害賠償責任が生じます。

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例えば、「所有建物の窓ガラスが落下し通行人にケガをさせた。」、「建物に取り付けられた看板が落下し路上の車を破損させた。」、「火災が発生し建物内で焼死者が出た。」、「建物内の給排水設備が破損し入居者の家財・商品を汚損させた。」、「雨の日にエレベーター前の床が濡れており、来場者が滑って転倒し手を骨折した。」、「夜間階段から会計士が転げ落ちて死亡」(照明の一つが切れていたため管理責任を問われた)、「自動販売機が倒れて、買いに来た子供がケガをした。」、「エントランス内のガラス窓にぶつかり頭に3針の怪我」(透明度が高く注意書きがないとぶつかる可能性があるもの)など、いろいろ起こっています。
平成16年には六本木ヒルズの回転扉で起きた死亡事故、東京の区民向け住宅でシンドラー社製のエレベーターによる死亡事故、付属ガス器具で中毒死事故、手すりのない建物からの転落死事故など重大事故も多発しています。

これらのリスク対策には、物件の定期保守点検をきちんと行い、それを再チェックする体制が必要です。建物に不備が見つかれば、すぐにきちんと補修することも大切です。特に施設賠償責任保険に加入する場合は、どのくらいの補償金額を定めればよいか専門家の意見を聞くことも必要です。

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特に大切なポイントは、多少割増の保険料を負担しなければなりませんが、必ず漏水担保の特約を付帯することです。長年の経験から、ビルの漏水事故は多発していますし、損害金額も高額になるケースが多くあります。ビルの所有者は、防災設備や防災対策の不備などから、ビル利用者の生命が脅かされる不安を抱え、業務上過失致死傷の可能性とともに、多額の賠償金請求に晒される危険性があります。また、損害賠償額は青天井で予測不可能だくらいに認識することが必要です。
それと自己の財務内容からリスク受容限度額を把握し、賠償責任保険に免責金額(自己負担額)を設定し保険料の軽減を図ることも大切なポイントです。

法律上賠償責任を問われるか否か、判断が難しいケースも多くありますので、自己判断せず、信頼できる専門家に相談することが賢明です。保険仲立人はリスクマネジメントのコンサルタントかつ「お客様の立場で、常に最適な保険手配を行うためにベストをつくす保険のプロとして、唯一、法的に認められた専門家」です。

自分への賠償責任ではありませんが、賃貸借契約時に、賃借人に「借家人賠償責任保険」の義務付けすることも、自分の財産を守る意味でも重要なポイントとなります。なお、不動産投資マスターズのオーナー会員のために独自の保険プログラム(生命保険・損害保険を活用)をご用意しております。